あとがきでもあるように、何かをテーマにして掘り下げたという本ではない
おもしろいのは、
こんな考えをもち、仕事にしている人たちがいる、ということ。東大というところは(勝手な偏見なのだが)、ルールに沿った学習で成果を出せる人たちの行く場所、というイメージだったが、より多様な活動の場所というのが加わった。
それぞれに、自分の仕事を分かりやすく説明されている。
相手に知識がない前提で、自分の仕事を説明するのって難易度が高い。
でも、会社員にしたって、どんなものを作る会社でどのような部門で、何をしているのか、わかるようでわからない。
私は夫の仕事の内容を知らない。
内田舞医師に対しては、同性の私の中でも偏見があった
女医×ハーバード≠3児の母 (絶対、無理)
医師×ハーバード×3児の父親
なら、たくさん居そうなのに。偏見だらけの自分に腹がたつ。
“内田先生が天才だからね”では片付けられない。
実際、人種差別にあい、男性が優遇される医師の社会で女性ゆえの偏見を経験している。
それでも、研究に努め、限られた時間で発信し続けるのは、「正義」のためなのかなと思った。
振り返っていて思ったのは、人により刺さる部分が違うのかなということ。
私は、女性、医療、正義というところで内田先生に関心を持って、その言葉に引き込まれた。
研究する人、何かの開発を目指す人、教育に携わる人、それぞれに違う「推し」があるのかも。